吉田がキャラホビで企んでる

”今、自分がいちばん見たい番組みてキャラホビを目指す”というコンセプトのもとに吉田が話題のアニメに物申す!

放送まとめ

吉田がキャラホビで企んでる第2回「少年の心は忘れちゃいけない!」

投稿日:2016年4月23日 更新日:

「先週の放送のとき、僕を見るスタッフの目が優しかったのは、自分の不安を打ち消すためだったということが判明しました」という驚きの発言からスタートの第2回。今週のゲストは、現在、監督作品が3本の放映中、もしかしたら今、最も忙しいかもしれない元永慶太郎さんです。元永さんといえば「nice boat」でおなじみ(?)のあの問題作の監督。どんなお話が聞けるのでしょうか――

ゲストProfile
元永慶太郎(もとながけいたろう)。アニメ監督。『刀語』『ヨルムンガント』など、手がける作品のジャンルは多岐にわたる。今、最も忙しいアニメ監督の1人。

面白かったらなんでもやります

――現在、新作が2本、OP、EDを差し替えた再編集版が1本と監督作品が3本も放送されている元永さん。非常にお忙しい生活をどのように思われているのでしょうか。

吉田
3月までヨルムンガンド(※1)やっていましたし、仕事は断らないんですか?

 
基本的に面白そうなら仕事は断らないことにしているんですよ。10年ぐらいこんな調子なので慣れちゃいました

吉田
10年!?

 
ありがたいことに仕事がずっといただけていて、常にオーバーラップしていたんですよね…。あ、一度だけSchool Daysで事件が起こった(※2)ので、あのときは僕のアニメ人生は終わったなと思いました

――社会問題として大きく取り上げられてしまったSchool Daysを「普通にやっていただけ」という元永さんを「問題作でしたよ」とすかさず吉田さんが否定。School Daysが終わった直後はちょっと仕事が少なくなったそうですが、すぐにいつも通りの忙しい生活に。

 
多作の監督になろうとは思ってはいなかったんだけど、演出をやっているころからいろいろな作品に同時に携わっていて、演出って面白いなぁと思って仕事を続けていたら、「監督やってください」と頼まれて、舞い上がって仕事しているだけなんですよ

吉田
でもこんなにモロかぶりのスケジュールっていうのも珍しいのでは?

 
元々はスケジュールずれていたんだけど、いろいろなことが起こって今放送しているんですね。マジェクティックプリンス(※3)は企画段階からだと4年ぐらいやっていますしね

吉田
マジェプリは、平井久司さん(※5)のキャラクターデザインでロボット物だからきっとシリアスなんだろうなって思っていたんですけど、1話みたら、笑っていい作品でびっくりしました

 
平井さんの絵でギャップを作りたかったんですよ。平井キャラがここまで壊れることがあるのかってところに挑戦しました

吉田
コメディシーンはすごく緩いのに、戦闘シーンがめちゃめちゃかっこいいですよね。すごく動くし、メカがかっこいい!

 
CGチームが頑張ってくれていて、3秒しか使われないのに15秒ぐらい作ってくれるんですよ

吉田
つまり、建築物で例えると、2畳のキッチンで発注したのに19畳のキッチンを作ってきちゃったぞというイメージですか

 
そんなカンジですね。そのがんばりがすごくうれしくて、じゃあもっといろいろやってみようとその上を行く発注をかける

吉田
19畳が作れるなら24畳ぐらい作れるだろうと

 
打ち合わせで話した以上のことをやれと無言の圧力をかけるので、いつもCGディレクターが悲しそうな顔を帰っていきますね。作画さんにしてもすごく熱心にやってくださっていて、今回はほとんどロボットアニメの作画経験がない作画さんばかりで、手探り状態で進めているんですよ

吉田
今のお話を聞いた限り、かなり現場は苦労していますよね?

 
僕はかっこ良ければなんでもいいんで、「任せたよ」とぽいって現場に投げちゃうんですよねー(笑)

吉田
それに答えてくれるような熱意のある現場なんですね

 
脚本の吉田玲子さんはSFを書いたことがない人なので、そういう人が考えるSFの面白みもあって、何が起こるかよくわからない…

吉田
えーっと、整理しますと、CGも作画も脚本もがんばっているけどよくわかってないというところでドーンっと作っているということでしょうか?

 
それぞれの人がいろんなことをやってみる。なんかいい化学反応が起こりそうでしょ?僕に求められているのは、ガンダムとかエヴァンゲリオンのようなロボットアニメじゃなくて、パトレイバーのようなものをって頼まれていて、僕はパトレイバーをやっていたので、その路線は得意だからコントロールできるかなと

吉田
僕、パトレイバーマニアなんですけど、なるほど、今、納得ができました

 
ただ鬱なアニメは作りたくないんですよ。これも突き詰めると小難しい話になりそうなんですけど、重い話を重くやっても気持ち悪いので、みんなが想像しているような結末には必ずいきません

吉田
え、いきません!?

 
はい。いきません。そのほうが作っている方も見ている方も面白いじゃないですか。面白くないとアニメじゃないんですよ。難しい顔して作っていたらフィルムがしかめっ面になっちゃいますから

【編集注】
※1 西尾維新のライトノベルを原作にした作品。刀を使わない剣士・鑢七花(やすりしちか)と、特殊な能力に特化した「変体刀」という刀を持った者たちの戦いを描く。「大河アニメ」と称して1年間、毎月1話1時間スペシャルという形で変則的に放送された。キャラクターは原作のイメージを崩さないようにデザインされており、浮世絵や花札を彷彿とされる絵柄となっている。

※2 高橋慶太郎のマンガ原作のアニメ。武器商人ココ・ヘクマティアルと、戦争と武器を嫌う元少年兵ヨナの旅路を描く。リアリティのある兵器設定と、重厚なガンアクションが魅力で、「機動戦士ガンダム00」の黒田洋一が脚本、「機動戦士ガンダムUC」の白土晴一が設定考証で参加している。

※3 アダルトゲームを原作とする、主人公の伊藤誠と2人のヒロインの愛憎劇。誠は「男として最低なヤツ」として描かれており、最終的にヒロインに殺害されてしまう。「事件」とは最終話放送日の前日に発生した殺人事件と本作に相違点があるとされ、放送局の判断で放送中止となったことを指す。その際、代わりに放送されたのが紀行番組で、湖に浮かぶボートが映し出されていた。「nice boat」はそれを見た海外のアニメファンのコメント。ちなみに、DVD版では問題の最終話も収録されている。

※4銀河機攻隊 マジェスティックプリンスのこと。遺伝子操作で戦闘に特化した人種を作り出す「MJP計画」によって生み出された少年少女と、謎の勢力「ウルガル」との戦いを描いた作品。戦闘や遺伝子操作といった重い設定を持ちながらも、全体的にコメディタッチの描写で描かれているので、笑いながら見られる本格的ロボットアニメ。

※5 代表作は「無限のリヴァイアス」や「機動戦士ガンダムSEED」など。シリアスなSF作品のキャラクターデザインを多く担当している。

人を楽しませるアニメが作りたい

――続いて、番組スタッフがマジェプリの制作会社、動画工房へ取材に行った映像を確認した元永さん。現場のスタッフからは「いつもお気遣いありがとうございます」と言われる一方で、「いい大人なんだから年齢をわきまえろ」というコメントも。

 
少年の心は忘れちゃいけないと思うんですよ

吉田
忘れちゃいけないというか、忘れる気がないですよね? 実は前情報で現場におもちゃを持って来る人と聞いていて、所ジョージさんのような方がくると勝手に思っていたんですけど…、ほんとにいつもおもちゃを持って行ってるんですか?

 
時間があればおもちゃ屋に行って買っていますね。そういうのも仕事の中に生かされていますよ

吉田
あれ? めっちゃ忙しいのにプラモ…。プライベートの時間ってあるんですか?

 
ないですね。基本的に仕事が好きなんですよ

――元永さんが多忙である理由がもう一つの新作アニメ「デート・ア・ライブ」(※6)。こちらもかなりぶっ飛んだ内容になっているご様子。

吉田
僕、これを見て驚いたのが、この世界、司令官がギャルゲーのシステムでしか物事を考えられない人なんですよね(笑)。「デートするか世界が崩壊するか」という選択肢しかない。そのデートに失敗したら世界が崩壊しちゃう(笑)。あと驚いたのが、女の子メインの作品なのに、メカが超本気

 
やるからには本気でやらないと。どの作品も本気でやっていますよ。それにおかげ様でいろいろなタイプの作品に携われるから、特にキャラホビでは毎回違うチャレンジをしているんです。例えば、刀語のときは、原作のイラストのイメージを崩さないでどうやって動かすのかはすごく悩みました

吉田
あのキャラクターって、西尾維新さん(※6)の小説の世界を引き立たせるためのイラストじゃないですか

 
でもあれが刀語の世界観なんですよ。版画っぽい世界。なので、昔の時代劇っぽいことがやりたかった

吉田
ということは、今、宇宙ものと時代劇が一緒に放送されている監督ってことですよね

 
ベクトルが違うものをやっていないとバランスが取れないんですよね

吉田
僕が元永さんが面白いなと思ったところが、チーム元永みたいなものがないんですよね。あと、クリエイターとしていろいろな型ができる人ってすごいなと思うんですけど

 
人を喜ばせるのが好きなんですよ。芸術作品を作るよりも人を楽しませることがやりたいですね

――新作2本制作中の超多忙の状態で来てくださった元永さん。「任せるよ!」とスタッフに仕事を投げる懐の大きさに感じ入りました。

【編集注】
※6 橘公司のライトノベルが原作。謎の生命体「精霊」による大災害が頻発する世界が舞台。女性経験がほとんどないモテない高校生・五河士道と精霊の少女たちとの交流を描く。士道には女の子とのデートを成功させるか、滅ぶかしか選択肢がない。たくさんのかわいい女の子が登場する。

今日の一筆

m2-2

このキャラクターがマジェスティックプリンスに登場します。

 
平井キャラなのにアホ毛があります

吉田
なんか、老舗の洋菓子店を彷彿することが書いてあるんですけど…

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